TRIMコマンド(ATAコマンドセット:TRIM、SCSIコマンドセット:UNMAP)は、オペレーティングシステムからソリッドステートドライブ(SSD)の未使用領域を内部的に消去するために用いられるコマンドである[1]。
SSDの登場から間もなくTRIMコマンドが登場した。 SSDへのハードウェア的な操作は、従来のハードディスクドライブとは大きく異なるため、オペレーティングシステムから削除やフォーマットなどの操作を従来通り行った場合に、書き込み操作で予期せず段階的なパフォーマンス低下が発生した[2]。TRIMの実行により、SSDはガベージコレクションをより効率的に処理できる。実行しない場合は、書き込み動作が遅延する可能性がある[3]。
一部のドライブにおいては、工場出荷状態にリセットするツールは、TRIMの導入前から存在していたが、ドライブ上のすべてのデータも削除されるため、使用中に最適化のために使用することは現実的ではない[4] 。また、2014年までには多くのSSDに対し、TRIMとは独立して機能する、バックグラウンドガベージコレクションメカニズムが搭載されるようになった。これにより、TRIMをサポートしていないOSでもパフォーマンスが維持できるようになったが、 ライトアンプリフィケーションが発生しやすくなる上、フラッシュセルの寿命を縮める欠点が存在した[5]。
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